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物語
ねぇ、ミユ――唯の秘密、教えてあげようか?
社会人二年目のミユキは、日々繰り返される執拗な社内虐めに苦しんでいた。
ある日、アメリカに留学中の同郷の幼馴染み、沙希から、会いたいと連絡を受ける。一時帰国していた沙希と再会したミユキは、沙希からもう一人の幼馴染み、唯の話を聞かされる。次第に呼び起されていく唯との記憶。そして遠い昔に蓋をした記憶の中で過去の自分と出会った時、ミユキは今の自分を受け入れる決心をする。
現代社会を生きる日本人の生き辛さと対人関係の難しさ。自分自身でいるということ、自分に自信を持つということ――うだりおの短編小説第二弾は、自己と向き合い、一つの答えを導き出した働く女性の話。
登場人物
ミユキ
社内虐めに悩む新社会人。中学高校と陸上の短距離選手。負けず嫌い。素直になりたいのになれず、世間体や親、他人に合わせたキャラを演じて生きている。幼少の頃についた嘘が心に刺さったまま大人になった、自分に自信を持てない女の子。
沙希
アメリカの大学院生。ミユキとは中学高校と同じ陸上部。ファッションや流行に興味がなく、男っぽく後腐れがない。確りとした自分の意見を持ち、自分にも他人にも正直。久しぶりの帰国で日本を満喫中。お酒と煙草が好物。
唯
ミユキの幼馴染。子供の頃の唯は強情で物欲が強い。ミユキと一緒に秘密基地を作り、そこでよく二人きりで遊んでいた。ずる賢く、色気があり、美人顔。現在は結婚して子供もいる。
※画像は本作品におけるイメージです。被写体と本作は関係ありません。
本作に込めた思い
自分が自分でいることは難しいですね。それは自分の中に『光と影』があるからかもしれません。
光と陰、過去と現在――主人公のミユキは、親友と話すことで過去を抑え込んでいた自分に気が付いていきます。そして自分の中の光に気付き、それに目を向けることで前に進み出します。
自分でいることを諦めそうになった時には、過去の自分と向き合ってみてください。そしてその中に光を見つけてやってください。きっと自分のことがもっともっと好きになるはずです!
本作のラストシーンは、私の作品の中でも大好きなシーンの一つです。
溢れ出る爽快感をぜひお楽しみください!
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