皆さん、こんにちは。
忘年会シーズンですね。忘年会、忘年会、忘年会……。どれだけ年を忘れるんだってくらい、忘年会が続く人もいるかと思いますが、仕事仲間や趣味仲間、友人知人と一年を振り返って楽しいひと時を過ごせるのは、この時期ならではの醍醐味かもしれませんね。大いに楽しんで欲しいと思います。
さて、短編小説『蝶と僕』ですが、前回、恭生が東京にやってきた本当の理由を明かしました。そして今回、その恭生を探して、麻央は自分の内面を見つめ直します。
本作のテーマは「他人の変化」ですが、人が変わっていくのは当然のことで、その人の傍にいる自分も実は変わっているものです。人は互いに影響し合って生きていますからね。そしてその変化に自分が気付いた時、「他人の変化」をそれまでとは違った目線で見ることができるような気がします。
麻央にとって、幼い頃に母と、そして恭生とやった魔法の小舟流しとは何だったのか。
麻央にとって、母親とはどういう存在だったのか。
本作は、子供の視点から理想の親と現実の親を描いたものですが、物語の本質は、私がこれまで書いてきた作品となにも変わっていません。本作を機に、他の作品も読んでみたいなぁと思ってくれる人がいてくれたら幸いです。
前置きが長くなりましたが、
連載小説『蝶と僕』、第11回『羽化』、
どうぞお楽しみください。
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