皆さん、こんにちは。
大切なものは失って初めてその価値に気付く――皆さんもそんな経験があるのではないでしょうか。私事ではありますが、私も先日、そんな悲しい経験をしましたので皆さんとシェアしたいと思います。
シャワーヘッド。お湯をちょうどいい感じに分散してくれる有能アイテム。
決して奢らず、決して怠けず、ただ黙々とお湯を満遍なく当ててくれる憎いヤツ。それが先日、根元からぽきりと折れました。
お湯が全身に当たるのは当たり前だと思っていました。
お湯が上から落ちてくるのは当たり前だと思っていました。
お湯の勢いが急に強くならないのも、鼻にお湯が入らないのも、泡がすっと流れていくのもぜんぶ当たり前だと思っていました。
でも私が間違っていました。
シャワーヘッド。ああ、シャワーヘッド。
あなたはとても優秀で、かけがえのない頭です。早く私の元に届いてください。
とまあ、冗談はこのくらいにしておいて、今週の更新です。
前回、ウシの元へ相談に行ったサムは、自分が位置情報を探知されていたことを知らされました。立場が不利になる中、意を決して、マギが逮捕されたこと、ネイが年を取ったことを切り出し、助けを求めたサムですが、茶化してばかりで取り合ってくれないウシに失望してしまいました。そんな時、代わりに助けの手を差し伸べてくれたのが、サムも初めて目にする『岸旗』と名乗る男でした。岸旗は言いました。ネイはウイルスに罹っているのかもしれない。そして今のところ治療薬はないが、すぐにできるから安心するようにと。またマギについては、優秀な弁護士を手配するとも約束しました。
そして今回、自宅に戻ったサムは、岸旗から聞いたことをケンに伝えます。そして誰に位置情報を探知されていたのかを考えながら眠りにつくと、翌朝になって、誰も来るはずのない自宅のチャイムが鳴りました。
連載小説『特異点4(仮)』、第26回『最悪なクリスマス』を公開しました。
今週もどうぞ良い週末をお過ごしください。
Photo by Ari Galang Udayana
Comments