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執筆者の写真うだりお

連載小説『特異点5』、第6話『既視感』を公開しました

皆さん、こんにちは。


たぶん花粉たぶん花粉~ たぶん花粉たぶん花粉~


というわけで、3月も2週目に入りましたが、皆さんはいかがお過ごしですか。


先日、いつも利用しているスーパーで買い物かごを持ってレジに並んでいたら、「あれ、これ見たことあるな」という感覚が込み上げてきました。前に並んでいるお婆さんも、そのお婆さんに対応する店員さんも見たことがありました。この後、店員さんがお婆さんにアプリを持っているかを聞くことも何となく分かっていましたし、実際、そうなりました。


デジャヴですね。初めての出来事のはずなのに、以前に経験したような感覚がある。とても不思議な感覚です。年を取るとなかなかデジャヴを見ることもなくなってきますので、この時は不思議さよりも喜びを噛み締めたように思います。


デジャヴはまだその全容が解明されていない現象ですが、一説では、脳の「異なるものを似ていると判断する働き(類似性認知)」によるものだと言われています。過去に体験した出来事や見たことのある光景がデジャヴを引き起こしているというわけです。


さて、なぜ私がこんな話をしているかと言うと、今週の主役『柴崎望』にもこの奇妙な感覚があるからです。柴崎はその感覚を「精巧に作り込まれた既視感」と呼んでいます。これについてはシリーズ1作目の『老人狩り編』に詳しく描写されていますが、今回も柴崎はこの不思議な予知能力を体験します。



今週もどうぞ良い週末をお過ごしください。


Photo by thefairypath


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