皆さん、こんにちは。
8月が終わりに近づいてきました。お子さんを持つ方の中には、お子さんの夏休みの宿題のラストスパートにひやひやしている方もいらっしゃるかと思います。
先日目にした記事では、ひろゆきさんが「夏休みの宿題は子どもにとって不必要」と話していました。課題として出すことでその子が本来自発的に持つべき興味ややる気といったものが削がれてしまうという意見です。私自身、忍耐力を養うためだけの課題には疑問を持つタイプの人間ですので、ひろゆきさんの意見には「たしかに」と思う反面、子どもたちの夏休みの課題を見ていたら、こういう課題なら有意義かもしれないと思いました。
それは「最寄りの避難所まで歩いてみよう」というものです。自分の足で、自宅から避難所まで実際に歩いてみて、何分かかるか確認するのが目的です。それで私は子どもと一緒に家から避難所まで歩いてみました。
よく晴れた夏日の午前中、家の玄関を出たところで子どもに時刻を確認させて、ゆっくりと近所の路地を歩いていきました。途中、植木に張られた蜘蛛の巣がいかに嫌いかを子どもから聞かされたり、電線に止まった鳥から糞が落ちてきた話をしたり、民家の屋根の隙間から校舎の外時計が見えて、自分の時計と時刻がずれていることに気付いたり……。なんだかんだ避難所に着いた時には、家を出てから7分が経っていました。
7分か。という子どもの安堵の声が聞こえたようでした。
実際に自分の足で歩くことで、避難所までの道を覚えることもできただろうし、感覚として7分しか掛からないという安心感を持っておくことは、今後、いざ何かあった時に、その子の経験値として生きてくるんじゃないかなと思いました。
こういう課題は大賛成です。
普段、生活している中で、「よし今日は避難所まで歩いてみよう!」と考える子は少ないですからね。課題として、「子どもが普段自分からやらなそうなこと」、そして「それをやってみてその子の経験になること」だったら、夏休みの宿題もアリなのかなと思いました。
近年、スポーツの世界では「休養」の重要性が説かれています。特にドイツやスペインといった欧州サッカーの強豪国では、子どもの育成年代において、しっかりと競技に打ち込む時と、しっかりと休養する時を明確に分けて指導することが徹底されているようです。
日本においても、今後、休養することの重要性は増していくように思います。
夏休み中くらい、羽を伸ばしてだらだらのんびりと過ごして良いのかもしれませんね。
さて、連載小説『特異点3』、第13回『主導権争い』を公開しました。
今週もどうぞ良い週末をお過ごしください。
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