皆さん、こんにちは。
寒くなってきました。季節の変わり目となって体調管理が難しくなってくる時期ですが、皆さんはお変わりありませんか。
この時期、お腹を壊したり、なんだかよく分からないけど気持ち悪かったりする人も多いかと思います。特に幼児やお年寄りは風邪ではないけれど、体調が優れない、気分が上向きにならないなんて方もいるかもしれませんね。
私が子どもの頃はお腹を温めると良いなんてよく耳にしました。
お腹には様々な臓器があり、体の不調と言えばお腹が原因みたいな信じられ方もしていました。近年では『腸は第2の脳』なんて言われるほど、体の調整に重要な機能を備えていることも分かってきていますので、あながち間違いではなかったんだなと思っています。
そして最近の研究では、腸にもニューロン(神経細胞)があることが分かっています。ニューロンというのは、生物の脳を構成する神経細胞のことで、これにより私たちは記憶したり、感じたり、考えたり、運動したりすることができます。
ところが、腸は第2の脳ではなく、むしろ『脳の方が腸から生まれた』とする研究結果もあるようです。『脳は第2の腸』といったところでしょうか。
ドイツのヨーロッパ分子生物学研究所によると、「脳を構成するニューロンの起源は、消化システムの制御を行う細胞であった可能性が高い(ナゾロジー、川勝康弘)」とのこと。どういうことかというと、「ニューロンの原形となる細胞はまず消化システムで誕生し、その後、脳に転用されるようになった(同上)」ということです。
面白いですね。生物にとって消化システムがいかに大切かが分かる研究結果だと思います。
食べる→消化する→排泄する、というサイクルが生命の基本なんですね。この『消化する』部分に問題があれば、そりゃあ他の部分に問題が発生する可能性は高いですよね。
皆さん、腸は大切に労わってあげてくださいね。
さて、連載小説『特異点3』、第25回『冒疾の端』を公開しました。
今週もどうぞ良い週末をお過ごしください。
Photo by Bina
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