皆さん、こんにちは。
7月に入りました。梅雨真っ最中ですが、皆さんはいかがお過ごしですか。
雨の日は仕事が捗ります。
私だけかもしれませんが、薄暗い空と雨の中にひっそりと佇む建物を見ると、どういうわけか心が落ち着きます。午後よりも朝が良いですね。街路樹の緑の葉っぱに雨が当たって揺れたり、銀色の水滴がぽとりと落ちたり。とても静かでとても落ち着いています。雨風にじっと耐えてそれが過ぎ去るのを待っているわけではなくて、それが当たり前で両手を広げて受け入れている感じがするのもまた雨景色の好きなところです。店内に人がいないのも良いですね。雨の日は客足が遠のきます。
この十年、SNSのおかげで様々な人の考えが表に出るようになりました。それまではある地域の限られた人の中で完結していた物事や会話が世界に聞こえるようになりました。それによってこの世界には実に様々な考えを持つ人がいることが分かってきました。有名人、議員、プロスポーツ選手、ミュージシャン、これまで光が当たってきた人たちの陰で、聞こえていなかった声、見えていなかった人に光が当たるようになりました。セクシャリティ、障がい、国籍、人種、右左、男女、これまで白か黒かで判断されていた物事にも実はその間にたくさんの中間色があることも認知されてきたと思います。
私は今、50年後の未来をテーマに小説を書いていますが、50年後も人として根本的なことは今と何一つ変わっていないと思っています。50年で変わるのは、おそらくテクノロジーとそれに伴った人々の考え方だけでしょう。
2021年、人間の根源的な事実である『多様性』が表に出てきました。
今から50年後、それは当たり前のように社会の中に組み込まれているでしょうか。
おそらく、今ある認知の先に、自然な肯定が見い出せなければそれは難しいかと思います。それこそ両手を広げて雨を受け入れる街路樹のような人が必要です。そういう人が支持されるような商品、真似したくなるインフルエンサーが増えていって欲しいなと、今朝は窓の外の雨景色を見て思いました。
雨の日は仕事が捗りますね笑。
さて、連載小説『特異点3』、第5回『ジュウチャレ』を公開しました。
今週もどうぞ良い週末をお過ごしください。
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