皆さん、こんにちは!
久しぶりの更新ですが、皆さんはお変わりありませんか?
窓から見える遠方の木々が黄色や赤色に変わり、いつの間にか、外はすっかり冬の景色になっています。これから少しずつ年の瀬が近づいてきて、クリスマスやら飲み会やら、年末年始の準備やらと、きっと自分でも気がつかないくらいに慌ただしい時が流れていくんだろうと思いますが、ふとした時に外に出て、冷たい空気を吸って、ああ今年も終わるのだなあ、今年も色々あったなあなどと一年の総括みたいな考えを頭に思い浮かべてみるのも、この時期、なかなか感慨深いものがあるんじゃないかと思います。
皆さんにとって、2023年はどんな1年でしたか?
私にとっての2023年は、自分との闘いでした。
私が年初に立てた目標は『特異点4』の完結および出版。『特異点4』は、私がこれまでに書いてきた作品の中で群を抜いて書き切るのが難しかった作品です。途中、何度も書くのを諦めて珈琲ブレークに逃げてきました。理由は以前にもお話したとおり、設定の曖昧さと情報量の多さです。頭の中でこんがらがったキャラたちの動線を解くのは想像以上に難しく、時間に追われるがままに焦燥し、連日のように打ちのめされたことを覚えています。だからこそ『特異点4』を『特異点2069~稠林の迷い子編~』として皆さんに発表できたことは本当に嬉しいですし、発表から2カ月経った今でも、書き終えてパソコンを閉じた時の安堵のような余韻が続いているんだろうと思います。
まあでも、上で自分との闘いなんて格好つけて書いていますが、振り返ってみると、構想設計も含めて単純に私に書く力が無かっただけです。それでもこうして今年も目標を達成できたこと、そしてなんだかんだ今日まで私が書き続けて来れたのは、やっぱり家族や友人、そして私の作品に興味を持って読んでくださる読者の方々のおかげだろうと思います。今年もあらためてこの場にてお礼を言わせてください。
2023年も、皆さんの興味・関心を向けていただき、ありがとうございました。
来年は、私が1作目の小説『ツナガリ』を発表してから10年目の年となります。
ホームページの『私が小説を書く理由』にもありますが、私は小説を書こうと決めた当初から現代社会に満足していません。もっと緩くていいと思っていますし、もっと優しくていいと思っています。もっと居場所があっていいと思っていますし、もっと自分の物差しで生きていいと思っています。そういう、社会の大多数が穏やかで、自然体で余裕があって、人と違うことが当たり前で、だからこそお互いの存在を尊重し合える社会、口先だけではなく、あなたはあなたでいい、私は私でいい、心からそう思える社会に20年後、30年後には近づいていて欲しい、それが私の願いであり、私が小説を書く理由です。
来年はその「20年」のちょうど半分――。
節目の年でもある2024年は『特異点2069シリーズ』の完結編『特異点5(仮)』を執筆予定です。『特異点5(仮)』については、例年通り、初稿をホームページ上で公開していくつもりでいますので期待して待っていただければ幸いです。
それでは2023年も残り少なくなりましたが、どうぞ皆さま、お体に気をつけてよいお年をお迎えください。
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