皆さん、こんにちは!
季節は冬に差し掛かり、外気がぐっと冷たくなってきましたが、いかがお過ごしですか。
今日は新刊のお知らせです。
昨年4月からWeb上で連載してきた小説『特異点2(仮)』が『特異点2069~シメイジングバイルス編~』として電子書籍にて以下のストアから発売されます。
特異点2069~シメイジングバイルス編~(12月20日発売)
・Kindleストア
・楽天Kobo電子書籍ストア
・GooglePlayブックスストア
・iBooksストア
ただ今、予約注文受付中です。
来年の1月10日まで99円のセール中ですので、この機会にぜひその手に取って読んでみてください!
さてここからは、皆さんに少しでも興味を持ってもらうために、本作の内容を少しお話します。
本作は、今から50年後の未来が舞台です。
人口が8千万人を切り、国の借金は膨れ上がり、人々は同じ価値観を共有した幾つもの小さなグループに分断される、そういう社会が舞台です。
本作の主人公は巻はる子、22歳。企業が遺伝子組み換え技術を使って産み出した企業産人間です。
はる子は映像記憶能力を持っています。映像記憶とは、見たものや体験したことを、そっくりそのまま、映像のように記憶できる能力のことを言います。羨ましいですよね。私にもこの能力があったらと思いますが、この能力、自分でコントロールするのがとても難しいことでも知られています。たとえば、自分でも予想外の記憶が、なにかのきっかけで突発的に頭の中に想起されたりするわけです。
はる子はこの能力を使って、公安警察官としてアジア各国の工作活動や不正輸出を監視しています。そして本作は、はる子が不法入国者の行方調査を依頼される場面から始まります。
調査内容は、福江島に政府が急きょ建設した三井楽難民キャンプ、そこから逃げ出した北朝鮮からの難民『パク・ソンホ』の行方を探し出すこと。この時、北朝鮮ではアメリカ軍との間に激しい市街戦が続いていて、住む場所を失った大量の難民が、韓国や中国、そして日本へと亡命している状況です。
はる子は公安警察官として、様々な先端技術を駆使してパクを追い詰めていきます。そしてパクを追いかけていく中で、原因不明の記憶低下に悩まされていきます。
本作で描きたかったことの一つに「老い」があります。
ある朝起きて鏡を見たら、そこに年老いた自分が映っていた。
皆さんなら、どうしますか?
それが本当に自分か分からないかもしれません。
どういうことか理解するのに時間がかかって、しばらく呆然と鏡の前に立ち尽くすかもしれません。
普通、老いはゆっくりとやってきます。でももしそれが急にやってきたら、おそらく大抵の人はすぐにそれを受け入れることはできないだろうと思います。
本作の主人公、はる子もそうです。
年老いた自分を鏡で見て、驚愕し、拒絶します。
近年は老いを積極的に楽しもうとする人が増えてきました。老いは孤独なんかじゃない。どんなに年をとっても成長はできるし、他者と関わることはできる。心身の衰えも含めて自身をあるがままに受け入れ、様々な人々と経験を共有し、生きがいをもって死へと近づいていく。そういう人も増えてきました。
老いは、人間誰しもが必ず通る道です。
そこを通る間、俯いて足元だけを見るのか、それとも顔を上げて周りの景色に目を配るのか、それはその人次第です。
はる子はどうしたのでしょうか。
はる子自身が持つ、老いに対する悲観的なイメージにはどう対処したのでしょうか。
興味がわいた方は、ぜひ試し読みをしてみてくださいね!
作品概要と試し読みはこちらからどうぞ。
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